少林寺流 ~ その命名について ~
喜屋武朝徳先生は、松村宗根や、外数名達人より、八つの型を授けられたが、師の教えた通りの型をそのまま保存継承するという無修正主義を尊重していた。
すなわち、自ら身に修めた八つの型には、いささかも潤色を加えず忠実にこれを守り、弟子たちに伝承した。
尊師喜屋武朝徳先生の志しをくみ取って、型が次々と変えられて行く現代の空手界の風潮に対する反動として、型の無修正主義を尊ぶ気持ちがおこり、全ては 源流にたちかえれという理念のもとに「少林寺流」と流派の命名を行う。
「少林寺流」というのは、また、中国拳法の始源といわれ、さらに沖縄の「手」の発達に大きな影響を与えたと考えられる中国の少林寺拳法に因んだ結果の命 名でもあり、また現実的には、喜屋武朝徳先生の伝承された八つの型と、他の首里手(ショウリン流系)と区別するための命名の結果が「少林寺流」の主な理由 である。
(仲里常延著『求道』より)
流祖仲里常延先生と落合
少林寺流流祖 仲里常延先生について
流祖・仲里常延先生は沖縄県南城市知念に道場を構え、
後進の指導にあたられてきました。
【武歴】
1938年 喜屋武朝徳に師事
1947年 熊本県益城郡松橋町に道場開設
1952年 沖縄県知念村字知念に道場開設
1960年 全日本空手道連盟沖縄地区特別本部結成副会長就任
1972年 全日本剣道連盟より剣道弐段を授与
1983年 全日本銃剣道連盟より銃剣道六段を授与。
1989年 全沖縄空手道連盟より範士十段の称号を允許。
2000年 沖縄県指定無形文化財「沖縄の空手・古武術」保持者に認定。
2007年 沖縄県文化功労者(「空手・古武術」)に選出。
2010年 9月7日 永眠。
本土の門下生は定期的に本部道場を訪ねて、技術の向上・伝承に努めています。
(前列)宗家仲里武思先生
(後列)右:塚本東京支部長 左:落合